カラバオの会の成り立ちについて
「寿町で生まれました」
大阪の釜ヶ崎、東京の山谷に次ぐ「三大寄せ場」の一つ「寿町」。
20年あまり前の1987年ごろには、まだ日雇い労働者の町で、簡易宿泊所(いわゆる「ドヤ」)に住んでいた、6500人の大多数が日雇い労働者でした。
そこに、初めはフィリピンから、後に韓国から出稼ぎの労働者が働きに来て住むようになりました。聞いてみると、日本人の日雇い労働者と同じ目に遭っている…。賃金未払い、労災隠し、不当解雇──日雇い労働者にとっての「三悪」が、海外からきた労働者にもふりかかっていました。同じ日雇い労働者の問題としてほっておけないと受け止めた人たちが立ち上がり、日本で最初の「外国人労働者」支援の市民組織「カラバオの会」が生まれたのです。
「出稼ぎは昔東北、今東南」
寿はもともと「出稼ぎ労働者」の町でした。その多くは、日本の「東北地方」からの出稼ぎの人たちでした。同じことが海を越えて起こり、「東北地方」が「東南アジア)地方」に変わっただけだと、すぐにわかりました。
あれから20年あまりが経ち、「外国人出稼ぎ労働者」は「移住労働者」と呼び直され、さらに労働者だけではない生活者として、「移住者」と呼ばれ始めました。
すでに定住の段階を迎えた「外国籍住民」と、いっしょに日本の社会を造っていくことを願っています。
「カラバオって何?」
フィリピンのタガログ語で「水牛」という意味です。
東南アジアの農民にとって、水牛は家族同様に親しい存在です。その水牛を会の愛称にしました。
団体概要
名称 | 特定非営利活動法人カラバオの会(寿・外国人出稼ぎ労働者と連帯する会) |
設立 | 1987年5月 |
所在地 | 〒231-0026 横浜市中区寿町3-10-13 金岡ビル505 |
連絡先 | TEL/FAX:045-662-5699 メール:お問い合わせフォームよりご連絡ください |
活動内容 | 1.外国籍住民のための労働相談・生活相談 2.外国籍住民の人権擁護のための提言活動 3.日本語教室 4.交流イベントの開催 5.セミナー等の実施 |